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ジャガー・ルクルトのメイド・オブ・メーカーズ プログラムにおける最新の芸術的コラボレーションは、

香りのアーティスト、ニコラ・ボンヌヴィルが手がけたジャガー・ルクルトのための新しい香りのシグネチャー~「メイド・オブ・メーカーズ プログラム」における最新の芸術的コラボレーション

ジャガー・ルクルトがメイド・オブ・メーカーズ プログラムの最新コラボレーションで、フランスの有名な調香師であるニコラ・ボンヌヴィルが創作したジャガー・ルクルトのための3つの特別な香りのシグネ チャーを発表します。このコラボレーションを通じて、香りのアーティストであるボンヌヴィルは、メゾンが持つ香りのアイデンティティを解釈し、さまざまな形でオリジナルフレグランスのポートフォリオを製作しました。

クラシックアートの限界に挑戦
「メイド・オブ・メーカーズ」プログラムは、時計製造とアートの世界を結びつけ、創造性、専門性、精度というメゾンの価値観を共有する時計製造以外の分野のアーティスト、デザイナー、職人とのコラボレー ションを促進しています[註1]。このプログラムでは、クラシックアートを発展のないもの、あるいは過去に縛られたものとして捉えるのではなく、その絶え間ない改革を強調し、クラシックアートを今日の創造性を導き出す源泉として位置づけることに挑戦します。かつて、今日ではクラシックな作品が発表当初は前衛的だと見なされていたように、「メイド・オブ・メーカーズ」プログラムでは、伝統的な形式や技法が、新しい素材やメディアによってどのように再構成されるかを探求し、過去と現在の対話に新たな視点を提供します。ジャガー・ルクルトの時計職人のように、アーティストたちは限界を押し広げ、新たな地平を開拓しながらも、創造性の基盤としての伝統を尊重し、時計製造とクラシックアートの両方がいかに人間の創造性を表現し、時代の文化を反映して、感情を引き起こすかを浮き彫りにしています。

今日までに、ジャガールクルトコピーメイド・オブ・メーカーズ コミュニティには、アーティストのザイムーン(スイス)、マイケル・マーフィー(米国)、ギヨーム・マルマン(フランス)、レタリングアーティストのアレックス・トロシュート(スペイン/米国)、パティシエのニーナ・メタイエ(フランス)、ミクソロジスト(バーテンダー)のマティアス・ジルー(フランス)、デジタルメディアアーティストのイーユン・カン(韓国)、 ミュージシャンのTØKIO M¥ERS(英国)、マルチメディアアーティストのブレンディ・ワイディンガー(米国)が登場し、シェフのヒマンシュ・サイニ(インド)、ストリートライトペインターのロイ・ワン(中国)が登場し、現代アート、ガストロノミー、音楽の世界を展開してきました。今回のニコラ・ボンヌヴィル(フランス)[註2]との新しいコラボレーションによって、メイド・オブ・メーカーズのポートフォリオに香水が加わります。

[註1]メイド・オブ・メーカーズ:「メイド・オブ・メーカーズ」プログラムは、時計製造以外の様々な分野のアーティスト、デザイナー、職人たちのコミュニティを一つにまとめます。時計製造とアートの間に存在する対話を拡大するこのプログラムは、創造性、専門性、精度といったジャガー・ルクルトを常に定義してきた基本原則を土台としています。このプログラムは、ジャガー・ルクルトの価値を共有し、様々に異なる、時には予期せぬ素材や媒体を通じて、表現の新しい形を探求する作品作りをしているワールドクラスのクリエイターたちにフォーカスしています。毎年、ジャガー・ルクルトが世界各地で開催する展覧会に、プログラムを通じて制作された新作が登場し、選ばれたテーマを発展させ、観客がアートや技巧、デザインに関する幅広い話題に加わる新しい機会を作り出します。

[註2]ニコラ・ボンヌヴィル:フランスで生まれ育ったニコラ・ボンヌヴィルは、12歳のときに香水の都と呼ばれるグラースに旅行した際に、香水に強く惹かれました。それ以来、香水創作の魅力に取り付かれ、最初は誰にも手ほどきを受けることなく自分で実験を繰り返していましたが、学校卒業後にジャック・モレルとフランシス・クルジャンの元で香水に関するあらゆる事柄を学びました。彼は自身の香水創作を極めるため、創作に使用する希少な天然原料を求めて世界各地を歩いて回りました。

自然からのインスピレーションを大切にしており、パリの自宅の庭でさまざまな植物や花々を育てる熱心な園芸家でもあります。アートに関する造詣も深く、ウォーホルやヘリング、ジョンワン、バンクシーなどのポップ&ストリート アーティストがごくありふれた物を使って、都市の体験を再解釈する手法にインスピレーションを得ています。芸術方面への興味に加えて、彼はカーレースを好み、故郷のル・マンで行われる有名な24時間レースに毎年参加しています。 チームワークが欠かせないという点で、香水創作とモータースポーツには共通点があると語っています。2024年、彼は自身の最新作の1つで、フランス・フレグランス財団が主催する「ベスト・ニッチ・フレグランス賞」を受賞しました。

香りの力に魅了されて
同世代の中で最も才能ある調香師の一人とされるニコラ・ボンヌヴィルは、伝統的でありながら前衛的な技法、希少なエッセンス、昔から使われてきた天然成分をブレンドした特徴的なフレグランスで常に新境地を開拓しています。

フランスで生まれ育った彼は、12歳のときに休暇を過ごしたフランス香水発祥の地であるグラースで、 すっかり香水の魅力に取りつかれました。この体験は彼に大きな影響を与え、誰の手ほどきを受けることもなく自宅で香りの実験を行い、香りをブレンドする方法を学んでいきました。自身に備わった生来の才能を伸ばし、「嗅覚」のスキルを磨いたのです。プロとして仕事を始めたばかりのころには、調香師のジャック・モレルの元で指導を受け、その後はフランシス・クルジャンに師事しました。

ニコラ・ボンヌヴィルは、香水製造のアプローチの中で、創造性、想像力、革新性、そして感覚による認識に対する傑出した理解力を発揮します。彼の香水は、古典的な規範や文化の境界を越えて香りと成分の新たな組み合わせを探求する、常に注目に値する作品です。ニコラ・ボンヌヴィルは「香水製造では、絵画と同じく、ブレンドの純度を保つことが不可欠です」と述べます。「つまり、香水を製造するときには、過度に薄めることなく独自の香りの個性を保つために、原材料を慎重に配合することが重要なのです。「『少ない方がより豊か』という言葉のとおりに、香りの明瞭さと深みが失われることなく、本来の個性と特徴が 際立ったユニークな香りになります。」

芸術的創造性と精度の科学を融合
香りのアイデンティティを生み出すことは、ジャガー・ルクルトにとって、香水の世界と時計製造の世界の自然な親和性を探求するものです。どちらの芸術形式も、深い芸術性を共有し、伝統と革新のバランスを保ち、精度と細部に重きを置く複雑な分野です。
タイムピースが目指すところは、機能性をはるかに超えています。時計は単なる道具ではなく、個性やスタイル、そして感情を表現するものでもあります。それと同じように、上質な香りは、記憶や気分、感情を呼び起こす個人的なものです。どちらも、身につける人の心に響くものなのです。 両分野とも、感情的な深みに加え、伝統と革新の絶妙なバランスを体現しています。時計職人たちは、何世紀にもわたって受け継がれてきた技術を用いながら、最先端の素材や技術をシームレスに取り入れています。同様に、調香師は伝統的な手法を尊重しながら、近代的な抽出プロセスや斬新な原料を探求し、常に可能性の限界を押し広げています。

両分野の中心にあるのは、精密さと細部へのこだわりです。時計学では、時計が機能するために、すべての歯車、バネ、部品が完璧にフィットしていなければなりません。香水においても同様のことが言えます。わずかな変化でも全体の組成を損なう可能性があるため、各成分は厳密に測定され、バランスが取れていなければなりません。
つまり、時計製造も高級香水製造も、職人技、精密さ、創造性を融合させることで、機能的であるだけでなく、深い意味を持つ、個人的なオブジェを生み出しているのです。

3つのオリジナルフレグランス:香りで表現される高級時計製造の精度~特徴的で洗練された余韻を残す、高貴な成分を高濃度に含むショートフォーミュラ
ニコラ・ボンヌヴィルがジャガー・ルクルトのために創作した3つの香りのシグネチャーは、ほかの一般的なフレグランスとは一線を画す、オートパフューマリーの最高峰です。

●ショートフォーミュラ - 使用する成分を少なくすることで、より洗練された香りのプロフィールが立ち上がります。このように1つ1つの原材料が重要な役割を果たすミニマルなアプローチでは、各成分の特徴が強調され、調和のとれたバランスが保たれます。その結果、時間の経過とともに美しく変化する、ピュアで整然とした香りになります。

●高貴な成分 - 成分の多くは希少で高級なものであり、その特性を損なわないような最新の抽出方法によって魅力がさらに引き出されます。伝統と現代性が融合したフレグランスは、中央アジア、アラビア半島、フィリピン、ハイチ、南アメリカといった遠く離れた地域から集められた古くから伝わる原材料を組み合わせています。

●高濃度 - それぞれのフォーミュラで1つの主要成分の濃度を高めることで、単一の強力な香りを中心にバランスのとれたニュアンスが構築されます。このアプローチによって、くっきりとした明瞭さが生まれ、それぞれのフレグランスに特徴的で本格的な個性がもたらされます。

以上の3つの要素が組み合わさって、トップノート、ハートノート、ベースノートの各ステージで、複雑さと深みのある層が立ち上がり、美しく変化する香りのシグネチャーが作り出されます。最初の印象からシームレスに高級感のある持続的なコアへと移行し、最後には深く記憶に残るベースに落ち着きます。このような綿密に作り上げられた構成によって、豊かで洗練されたシラージ(余韻)が作り出され、着用者が部屋から出ていった後も、魅惑的でエレガントな香りの余韻を感じることができます。

ジャガー・ルクルトのアイデンティティを表現する3つの特別な香りのシグネチャー

「THE TIMELESS STORIES」は、ポロ競技の激しい動きや落馬に耐えうる腕時計を製作するという挑戦から誕生した伝説のアイコンウォッチ、レベルソからインスピレーションを得ています。ウッディでレザーのような香りは馬小屋や馬具の香りを彷彿とさせ、バイオレットリーブスの香りは、ポロ競技場の丹念に刈り込まれた芝生のフレッシュさを想起させます。香りの中心はオリスの高貴な香りに包まれ、レベルソの二面性、つまり外面は頑丈で耐久性があり、内面は洗練され繊細であることを表現し、最後のベースノートで レザー・アコードの落ち着いた香りになります。オートパフューマリーで最も高貴な成分のひとつであるオリスの香りは、天然の酵素反応によって独特の香りを放つようになるまで、慎重に管理された条件のもとで 2年間乾燥させる必要があり、ジャガー・ルクルトを定義する精巧なクラフツマンシップを反映しています。

「THE CELESTIAL ODYSSEY 」は、時計職人たちを魅了してやまない3つの天体、月、太陽、星にオマージュを捧げた、アンバーでスパイシーな香りのフレグランスです。ハート・オブ・パチョリの月のような光で幕を開けます。そして、温かみのあるミネラルの波の中で、アンバーウッドが、古代の航海士が星空を眺めながら旅の道しるべとした夜を象徴する、深海から生まれた自然の産物、アンバーグリスの官能性を再構築します。そのベースには、白熱する星のように官能的で魅惑的なバニラの太陽のような魅力が広がっています。バニラタヒテンシスの香りは、超臨界流体抽出法と呼ばれるハイテクな二酸化炭素を用いた抽出法を使用して抽出されます。これは、抽出プロセスの最後で中性ガスを蒸発させるという水を使わない抽出方法であり、成分に温存された香りの特性が明確になります。

「THE PRECISION PIONEER」 は、マニュファクチュールの心臓部をイメージした、ウッディでスパイ シーな香りです。ジャガー・ルクルトの原点である鍛冶屋が用いる強烈な火の熱を表現したインセンス(お香)の温かみのある香りが広がります。そして、時計職人の作業台を想起させる鮮やかなウッドの力強い香りが、この香りをさらに引き立てます。いくつものウッドの個性を組み合わせ、このフレグランスのためだけに特別に作り出された鮮やかなウッドの独特の香りが特徴的です。何千年も続く伝統から現代性を引き出し、シダー、グアヤク、ウードウッドの高貴なエッセンスがアンバーアコードに溶け込み、先祖代々の職人技と最先端の革新の架け橋となっています。

「時計製造と同様に、香水製造は創造性、科学、精度を必要とするものです。ニコラ・ボンヌヴィルをメイド・オブ・メーカーズ プログラムに迎えることができて大変嬉しく思います」とジャガー・ルクルトのCMOであるマチュー・ル・ヴォワイエは述べています。「独学で磨いた才能と芸術的ビジョンを持つ彼は、分野や文化を越えたクラフツマンシップの融合を祝福するこのプログラムに刺激的な新しい側面をもたらしてくれます。オートパフューマリーの世界で新たな領域を探求し続けることで、彼は芸術的な世界とジャ ガー・ルクルトの間に存在する強い類似性を体現しています。」
ニコラ・ボンヌヴィルが手がけた3つのフレグランスは、メゾンの新たな香りのシグネチャーとなります。今後、お客様への特別なサービスとして提供され、さまざまなイニシアチブにも使用される予定です。