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ゼニス 新しいパイロット コレクションを発表。

ゼニスが長年培ってきたパイロット コレクションにエル・プリメロキャリバーを搭載し、現代風なアレンジを加えた。

ゼニスは長年にわたって親しまれてきたパイロットウォッチを一新し、SS製ケース、またはブラックセラミック製のパイロット オートマティックとビッグ デイト フライバックの4モデルからなる新しいゼニス パイロット コレクションを発表した。パイロット オートマティックは直径40mm、ビッグデイト パイロット フライバックは直径42.5mmとなっている。4モデルとも水平方向に彫られた溝、大きなアラビア数字がインデックスに施され、ゼニススーパーコピー刷新されたケース&ベゼルデザインを備えている。

パイロット オートマティック
zenith pilot automatic steel ceramic
 ゼニスのパイロットウォッチ、その新時代の基礎となるのが、新作パイロット オートマティックだ。ケースデザインは本モデルのためにいちから開発され、丸みを帯びたケースの上に大きなフラットベゼルが乗せられている。リューズは大振りで、昔ながらのオニオンリューズを現代風にアレンジしたような、まさにパイロットウォッチに期待されているデザインだ。SSの場合、表面はブラッシュ仕上げで、ポリッシュ仕上げによる面取りがなされている。ブラックセラミックのケースは全体にマイクロブラスト加工が施され、マットな仕上がりとなっている。

 文字盤には、針と同様にスーパールミノバが塗布された大型のアラビア数字を配置。ダニエル・ロートやIWC(そのロングセラーであるマークシリーズ)など、さまざまなブランドが採用し、ときには大きな反響を呼んだモダンなサンセリフのフォントを使用している。

 パイロットウォッチをモダンに仕上げるには、このようなフォント以外の選択肢はないだろう。数字も大きく太字だが、多くのパイロットウォッチと同じように“読みやすさ”のひと言で説明が可能だ。6時位置にはデイト表示があり、そのすぐ下には水平にラインが入っている。これは飛行機のダッシュボードにある姿勢指示器(パイロットが地球の水平線に対する方位を把握できるように設計されている)を想起させるディテールだ。

zenith pilot automatic ceramic
 内部にはゼニスの自動巻きムーブメント、エル・プリメロ 3620を搭載。これは3万6000振動/時で鼓動する高振動ムーブメントで、60時間のパワーリザーブを備える。2022年、ゼニスがデファイ スカイライン コレクションにこのムーブメントを導入した際に、私たちは詳しく解説した。エル・プリメロ 3620の詳細については、その記事を読んで欲しい。新しいパイロット オートマティックの希望小売価格は、SSが96万8000円、セラミックが121万円(ともに税込)だ。

パイロット ビッグデイト フライバック
zenith pilot big date flyback steel ceramic
 新しいパイロット オートマティックとともに、ゼニスはクロノグラフのペア、パイロット ビッグデイト フライバックも発表した(こちらもSSとセラミック製)。自動巻き2種とクロノグラフ2種による4つの選択肢が、パイロット コレクションの立ち上げをより強固なものにしている。それでは、これらの新しいフライバックについて詳しく見ていくことにしよう。

 どちらもサイズは直径42.5mmで、新開発の自動巻きムーブメント、エル・プリメロ 3652を搭載。定評のあるエル・プリメロ 3600ムーブメントにビッグデイトとフライバックの機能を付加し、なおかつ3万6000振動/時で60時間のパワーリザーブを備えている。ゼニスによると、ビッグデイト機能は瞬時に切り替わり、各ディスクがジャンプして安定するまでの所要時間はわずか0.02秒だそうだ。この新しいムーブメントについての詳しい情報はまだ得られていないが、Watches & Wondersでのミーティングの際にゼニスに質問できるのを楽しみにしている。

zenith big date pilot flyback
なお、Watches & Wondersに先立ち、ビッグデイト フライバックの実機を体験することができた。来週には、ゼニスの新しいパイロット コレクション全体のHands-On インプレッションをお届けする予定だ。

zenith el primero chronograph big date pilot dial
zenith el primero chronograph big date pilot
 セラミック製のビッグデイト フライバックは、ブラックの単色使いにコントラストの効いた白の数字や針が映えるクールなデザインだ。人々がブラックのセラミックモデルに注目するなか、SS製フライバックもこっそりと姿を現し、私たちを楽しませてくれた。1997年に発表されたエル・プリメロ“レインボー”を彷彿とさせるこのモデルは、5分間隔を判別しやすくするために明るい色を交互に配したミニッツトータライザーを備えている。センターセコンド針とクロノグラフのミニッツカウンターも、鮮やかなオレンジ色で仕上げられている。

 SS製ビッグデイト フライバックの価格は146万3000円、セラミック製は172万7000円(ともに税込)で販売予定だ。

 4つの時計はそれぞれゼニスによる交換可能なストラップシステムを採用しており、SS製モデルにはレザーとブラックの“コーデュラエフェクト”ラバー、セラミック製モデルにはブラックとカーキの“コーデュラエフェクト”ラバーストラップが付属する。

我々の考え
zenith el primero chronograph big date pilot wristshot
ゼニスは、新しいパイロット コレクションで、商業的なヒットを手に入れるかもしれない。Watches & Wondersでこれらを見る前に完全なスペックを入手することはできなかったが、その前夜、ジュネーブのダウンタウンにある薄暗いバーでセラミック製のビッグデイト フライバック クロノグラフを数分間触ることができたのだ。そのとき私は、感動したと言うほかにない。このコレクションのほかのモデルに触れるのが、楽しみになった。

 ゼニスは新しいビッグデイト フライバックの厚さを明らかにしていないが、数分間着用した結果からすると、約13mmであることは間違いないだろう。ブラックセラミックとコーデュラストラップを組み合わせたケースは手首の上でバランスよく調和し、大きめながらまとまりのある雰囲気を醸し出していた。まさに、現代のパイロットウォッチに求められるものである。

 理論的には、ブラックセラミック製のパイロットウォッチは非常に有効だ(私たちが作ったものを見れば、よくわかる)。40mmと42.5mmの2サイズは、それぞれ時間表示のみの時計とクロノグラフの時計にとって、現代のゴルディロックスゾーン(太陽系外惑星のうち、生命の存在と維持に適した環境を指す)なのだ。パイロットウォッチは大きいのが当たり前で、このモデルも同様なのだが、行きすぎた大きさではない。

 ゼニスが2013年にパイロットウォッチでビッグデイトを試みたことを、アーカイブが親切にも思い出させてくれた。この新しいコレクションは、そのときのリリースよりも強固な視点から作られており、新鮮だ。確かに“完全にゼロから再設計された(これはゼニスの言葉だ)”パイロットラインはあなたの好みではないかもしれない。だが、ゼニスが歴史的なコレクションを現代的に再構築しようとしているのを目の当たりにできるのは、素晴らしいことだ。

 新しいパイロット コレクションが好調であれば、混沌としたパイロットウォッチのカテゴリーにゼニスが参入することになるかもしれない。もちろん、IWCはこの分野におけるビッグパイロットであり、ゼニスの新しいパイロット コレクションはIWCの競合モデルよりも高い価格設定となっている(SS製の場合、IWCビッグパイロット43は120万4500円、パイロット クロノグラフは 101万7500円、マークXXは72万6000円、以上すべて税込)。まあ、エル・プリメロムーブメントの搭載により、ゼニスのコレクションの根幹部分はより技術的に興味深いものとなっているわけだが。

 各モデルの文字盤の6時位置には、これまでのゼニスのパイロットウォッチでおなじみの引用符とフォントで“Pilot”と記されている。「ゼニスは、文字盤にこの言葉を記す権利を獲得した初にして唯一のブランドです」と、1904年に初めてこの言葉を商標登録したブランドであるゼニスは述べ、まるでほかのすべての時計会社の弁護士を挑発するような表現でこの言葉を説明した。今、ゼニスはパイロットウォッチを徹底的にモダンにアレンジし、さらなる進化を遂げようとしているのだ。

zenith el primero chronograph big date pilot
基本情報
パイロット オートマティック
ブランド: ゼニス(Zenith)
モデル名: パイロット オートマティック(Pilot Automatic)
型番: 03.4000.3620/21.I001(SS製)、49.4000.3652/21.I001(セラミック製)

直径: 40mm
ケース素材: SSとセラミックから選択可能
文字盤色: 黒文字盤に、水平線の彫り
インデックス: アプライド、アラビア数字
夜光: 数字と針にスーパールミノバ(SLN C1)
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ブラックの“コーデュラエフェクト”とブラウンのカーフスキンレザーストラップ(SS製)、ブラックとカーキの“コーデュラエフェクト”ラバーストラップ(セラミック製)

パイロット ビッグデイト フライバック
ブランド: ゼニス(Zenith)
モデル名: パイロット ビッグデイト フライバック(Pilot Big Date Flyback)
型番: 03.4000.3652/21.I001(SS製)、03.4000.3620/21.I001(セラミック製)

直径: 40mm
ケース素材: SSとセラミックから選択可能
文字盤色: 黒文字盤に、水平線の彫り
インデックス: アプライド、アラビア数字
夜光: 数字と針にスーパールミノバ(SLN C1)
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: ブラックの“コーデュラエフェクト”とブラウンのカーフスキンレザーストラップ(SS製)、ブラックとカーキの“コーデュラエフェクト”ラバーストラップ(セラミック製)

zenith el primero 3620 caliber
ゼニス製、エル・プリメロCal.3620、センターセコンドを搭載。

zenith caliber big date 3600
ゼニスのムーブメント、エル・プリメロ ビッグデイト フライバック。

ムーブメント情報
パイロット オートマティック
キャリバー: エル・プリメロ 3620
機能: 時・分・秒表示とデイト表示
直径: 30mm
パワーリザーブ: 60時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 3万6000振動/時
石数: 26

パイロット ビッグデイト フライバック
キャリバー: エル・プリメロ 3652
機能: ビッグデイト、フライバック機能付きクロノグラフ(3時位置に30分積算計)、ビッグデイトの瞬時ジャンプ機能
パワーリザーブ: 60時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 3万6000振動/時

価格 & 発売時期
価格:

SS製オートマティック: 96万8000円(税込)
セラミック製オートマティック: 121万円(税込)
SS製ビッグデイト フライバック: 146万3000円(税込)
セラミック製ビッグデイト フライバック: 172万7000円(税込)

パテック フィリップ カラトラバ Ref.5224R-001 、本作では24時間表示を搭載した。

パテック フィリップ カラトラバ Ref.5224R-001 、本作では24時間表示を搭載した。

パテック フィリップ カラトラバ Ref.5224R-001。24時間表示を備えた新作トラベルタイム。

パテック フィリップのトラベルタイム・クロノグラフ Ref.5924Gを紹介した。Ref.5924Gはクロノグラフとトラベルタイム機能を組み合わせた新しいタイプの時計で、トラベルタイムはパテック フィリップにおける象徴的な複雑機構でもある。そして今回、そのシグネチャーを別の形で実現したのが、24時間表示を備えたパテック フィリップスーパーコピー時計 カラトラバ・トラベルタイム Ref.5224R-001だ。このモデルはトラベルタイムでありながら、24時間表示であることを特徴としている。

新しいカラトラバ Ref.5224Rは、24時間ダイヤルを追跡する2本のセンター針で、ホームタイムとローカルタイムを計測する。パテックは過去にもこのような24時間ダイヤルを製造しており、そのなかでも代表的なものにゴンドーロの懐中時計が挙げられるが、そのなかのひとつは現在パテック フィリップ・ミュージアムに展示されている。24時間表示を現代のリファレンスに復活させたのは、歴史的に見ても素晴らしいことだと思う。また、正午が通常の6時位置ではなく、12時位置に配置されていることにお気づきだろう。パテックによると、これは日中の視認性を確保するためだという。

ローズゴールドのケースは直径42mmで、カーブしたダブルステップラグは、特に腕に装着した際に薄い印象を与えているように見える(下の写真は、ジェームズの腕に装着した5224R)。文字盤は大きめだが、センターのサーキュラーストライプ、ラウンド状のサテン仕上げが施されたアワートラック、スモールセコンドのスネイル仕上げなど、異なる仕上げの組み合わせがデザインにバランスを与えている。

24時間表示を可能にしたのは、48時間のパワーリザーブを持つマイクロロータームーブメントの新キャリバー、31-260 PS FUS 24Hだ。ほかのパテック トラベルタイムではおなじみのプッシャーによるデュアルタイムゾーン調整ではなく、新作Ref.5224Rでは特許を取得した新しい3ポジションリューズによりその操作を行う。真ん中のポジションではローカルタイムを1時間単位で設定でき、いちばん外側のポジションではホームタイムとローカルタイムを同時に設定することが可能だ。すべてはサファイアクリスタルのシースルーバックから見ることができる。この時計にはブルーのヌバックストラップが付属し、カラトラバを少しばかりドレスアップしてくれている。この新作は771万1000円(税込)。参考までに、ローズゴールド製のアクアノート・トラベルタイムは842万6000円(税込)である。

現在、パテック フィリップのようにトラベルウォッチを手がけているブランドはほとんどないが、このバリエーションはドレッシーさとスポーティさをバランスよく兼ね備えている。大振りな24時間表示はパテックの懐中時計だけでなく、コレクターが好む20世紀半ばの特大の飛行士用時計(ユニバーサル・ジュネーブのこの時計のように)にも回帰しているようだ。しかしクロノグラフの代わりにトラベルタイムを搭載していることから、現代のジェットセッターにとってより有用であることは間違いない。

全体的に配慮が行き届いていて、パッケージとしてまとまった印象だ。ブルーの文字盤は鮮やかで、目に負担をかけないようにさまざまな仕上げが施されている。

パテックのこれまでのトラベルタイム(Ref.5524など)には大きなプッシャーが見られたが、この新しいムーブメントではプッシャーそのものが廃止され、完全にバランスのとれたケースになっている。つまり、正統派のカラトラバと言えるだろう。

パテックによると、ローズゴールドの数字とインデックスは手作業で植字され、数字と注射針状の針には夜光が充填されている。新作Ref.5224Rが伝統的なインスピレーションと現代的な複雑機構のバランスをとっているのと同様に、ここにも伝統とスポーティさの調和が見てとれる。

基本情報
ブランド: パテック フィリップ(Patek Philippe)
モデル名: カラトラバ・トラベルタイム(Calatrava Travel Time)
型番: 5224R-001

直径: 42mm
厚み: 10.2mm
ケース素材: ローズゴールド
文字盤色: ブルー
インデックス: 手作業の植字によるローズゴールド製アラビア数字、カボションの5ミニッツマーカー
夜光: あり
防水性能: 30m
ストラップ/ブレスレット: ネイビーブルーのカーフスキン(ヌバック仕上げ)、コントラストの効いたクリームカラーのハンドステッチ、ローズゴールド製のプロングバックル

Patek Philippe 5224R movement
ムーブメント情報
キャリバー: 31‑260 PS FUS 24H
機能: 24時間表示が可能なデュアルタイムゾーン
直径: 31.7mm
厚み: 3.7mm
パワーリザーブ: 48時間
巻き上げ方式: 自動巻き(プラチナ製マイクロローター)
振動数: 2万8800振動/時
石数: 44
追加情報: 総パーツ数240点、パテック フィリップ・シール

価格 & 発売時期
価格: 771万1000円(税込)

ァシュロン・コンスタンタン オーヴァーシーズの新作が登場。

レトログラード・デイトはヴァシュロンのラインナップの中核をなす存在だが、これほどスポーティなタイプは珍しい(しかも、新しいレトログラードはこれだけではない)。

ヴァシュロン・コンスタンタンにとって“222”の年であったとしたら、今年は“レトログラード”の年だ。ヴァシュロン・コンスタンタンはオーヴァーシーズコレクションに初めてレトログラードによるデイト表示を導入し、スーパーコピー時計旧来の機能にスポーティな空気を加えた。

自社製キャリバーの2460 R31L/2はレトログラード式のデイト表示(文字盤の上半分を時計回りに移動し、31日か、あらかじめ設定された日をすぎると1日にジャンプバックする)を備え、1日のズレが発生する122年先まで修正の必要がない超高精度なムーンフェイズを搭載している。

これらの表示は、ベルベット仕上げのフランジとサンレイ・サテン仕上げのセンター部からなる、ブルーのラッカー文字盤に反映されている。また、ムーンフェイズの開口部、その上には“月齢”のインジケーターがあり、それを見ると地球の周りを29日12時間45分のサイクルで回る月の位置を示していることがわかるだろう。

オーヴァーシーズは1996年より、ブランドの主力商品として展開されてきた。2016年にデザインが一新され、SSの一体型スポーツウォッチの需要が高まって以降は、同モデルはブランドの最も重要な柱のひとつに成長した。そんなオーヴァーシーズの41mmデザインに、今回Cal.2460 R31L/2が搭載されたことは大きなニュースだ。ヴァシュロンのスタイル・アンド・ヘリテージ・ディレクターを務めるクリスチャン・セルモニ氏によると、キャリバーとケースの組み合わせは3年間の研究開発の成果であり、直径41mm、厚さ10.48mm、50m防水のパッケージに仕上げられている。

加えて直近ではオーヴァーシーズだけでなく、さらにふたつのレトログラード搭載モデルが発表されている。ピンクゴールドで41mm径のトラディショナル・トゥールビヨン・レトログラード・デイト・オープンフェイスと、プラチナ製で42.5mm径のパトリモニー・レトログラード・ デイデイトだ。この2モデルの詳細については、続報をお楽しみに。

新しいヴァシュロン・コンスタンタンのオーヴァーシーズ・ムーンフェイズ・レトログラード・デイトは、ヴァシュロン・コンスタンタンブティックでのみ販売され、ブランドによると価格は近日中に公開するとのことだ(ご期待ください)。

我々の考え
スポーツウォッチのSS製ケースにレトログラード式のデイト表示を搭載するのは、どこか奇妙な感じだ。パーペチュアルカレンダーやミニッツリピーターなど、スポーツウォッチにはエレガントで目まぐるしい複雑機構が搭載されるものだが、レトログラード式のデイト表示はなぜか古めかしくさえ思えるのだ。しかし、だからこそ、私はモダンとクラシックの融合をよりいっそう愛おしく思う。

数週間前に私は、時計業界のある人物と長い時間語り合っていた。時計ブランドが市場で自身を位置づける際に、広大な戦場で正面から競い合うパターンと、ニッチな市場を切り開くための小道を開拓するパターンについてだ。私は、複雑機構のなかでもレトログラードがニッチなものであると同時に象徴的でもあり、ヴァシュロンがブランドを強く定義してノイズから解放されるために活用できるものであると力説した。50m防水のSS製“スポーツウォッチ”に特にスポーティではない複雑機構を搭載することは、一見不協和音のように見えるかもしれない。しかし、この機構がさまざまな観点からブランドを表現し、搭載モデルをその他大勢と区別するのに役立つと私は考えている。

また、オーヴァーシーズはSS製スポーツモデルのなかでも特に着用感に優れることに加え、ストラップのクイックチェンジシステムを採用している。このことからも、近い将来にレトログラード・デイトを新たに所有する人が続出するかもしれないと考えている。

基本情報
ブランド: ヴァシュロン・コンスタンタン(Vacheron Constantin)
モデル名: オーヴァーシーズ・ムーンフェイズ・レトログラード・デイト
型番: 4000V/210A-B911

直径: 41mm
厚み: 10.48mm
ケース素材: SS
文字盤色: 半透明のブルーラッカー、サテン・サンレイ仕上げのベース部とベルベット仕上げのフランジ部
インデックス: 18Kホワイトゴールド製のアワーマーカーと時・分・デイト表示
夜光: 上記のインデックス部分と、ブルーのスーパールミノバ®で強調された針
防水性能: 50m
ストラップ / ブレスレット: SS製、ハーフマルタクロスシェイプのポリッシュ仕上げとサテン仕上げリンク、プッシュボタンとコンフォートアジャストシステムを備えたSS製トリプルブレードフォールディングクラスプ

The Caliber 2460 R31L/2 dial side
Cal.2460 R31L/2のダイヤル側。

The Caliber 2460 R31L/2 rear side
Cal.2460 R31L/2の裏側。

ムーブメント情報
キャリバー: 2460 R31L/2
機能: 時・分、レトログラード・デイト、プレシジョンムーンフェイズ、月齢表示
直径: 27.2 mm
厚み: 5.4mm
パワーリザーブ: 不明(わかり次第アップデート)
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
石数: 27
追加情報: 高精度ムーンフェイズは122年に1度、1日の補正が必要

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